Archiver システムは、Prinergy サーバーと、メディア プールまたはディスク間でジョブ ファイルをアーカイブします。
Archiver システムでは、主に以下のタスクが実行されます。
- ディスク ボリュームに保存するためにファイルをアーカイブする。
アーカイブ プロセスによって、すべてのジョブ ファイルはサーバーからメディア プールまたはディスク ボリュームにコピーされます。ジョブのメタデータ(ジョブ データとファイルをリンクさせる情報)は、データベースに残ります。
- ディスク容量を空けるためにファイルをパージする。
パージ プロセスは、ジョブ ファイルが正しくアーカイブされたことを検証してから、サーバーからジョブ ファイルを削除します。ジョブのメタデータ(どのファイルがどのメディア プールまたはディスク ボリュームで見つかるかを示すメタデータなど)がデータベースに保持されているために、ジョブは Prinergy に残ります。
- ジョブを復元するために、メディア プールまたはディスク ボリュームからファイルを取得する。
アーカイブされたファイルは、読み込みプロセスによってディスクからサーバーにコピーされます。
ヒント:Prinergy RBA(ルール ベースの自動処理)を使用できる場合は、Easy Archive ルールを設定して、アーカイブ プロセスを自動化することを検討してみてください。詳細については、RBA ユーザー ガイドを参照してください。
注意:アーカイブ戦略では、データの冗長とフェイルオーバーの回復に対処する必要があります。データの冗長をアーカイブする方法として、2 つ以上の独立したディスク ボリュームにアーカイブする方法もあります。RAID ベースのボリュームを使用している場合であっても、2 つのディスク ボリュームにアーカイブすることをお勧めします。データが回復できなくなるリスクは、単一ディスクから RAID に移行することで減少しますが、RAID を使用した場合でもデータが回復できなくなるリスクは残るので、2 つ目の RAID ボリュームを使用してディスクをアーカイブすることをお勧めします。ディスクのアーカイブに取外し可能な外部ハード ドライブ(USB ドライブなど)の使用は推奨されず、サポートもされません。Prinergy では、外部ディスクは一意に識別されません(たとえば Disk1 に差し込むと Prinergy と Windows では K: として表示されますが、Disk2 に差し込んでも K: として表示されます)。アーカイブに外部ディスクを使用する場合、オペレータはどの外部ドライブにどのジョブが含まれるのかを追跡し、ジョブの読み込みが必要な場合に適切なドライブに差し込む必要があります。多くのユーザーにとってこの作業は複雑すぎるものなので、推奨およびサポートの対象外となっています。
注意:Windows Server 2008 または Windows Server 2012 では、テープへのアーカイブはサポートされていません。Prinergy 6.0 以降、テープへのアーカイブはサポートされなくなりました。代わりに、大容量で一意に識別可能な固定ネットワーク ボリュームが推奨されます。
アーカイブとバックアップの違い
アーカイブには、ジョブ コンテキストのファイルが保存されます。つまり、ジョブが複数のサーバー上にまたがる場合でも、アーカイブにはすべてのジョブ ファイルが含まれます。たとえば、アーカイブには、ファイル サーバー内の入力ファイルだけでなく、ジョブ ホーム サーバー内のジョブ フォルダを含めることもできます。一般的に、アーカイブはジョブの恒久レコードとして無期限に保存されます。
バックアップには、ジョブ コンテキスト内のファイルが保存されません。つまり、バックアップ ファイルとデータベースには関連がありません。バックアップには、ディスク パーティション、すべてまたは一部のファイル システム、システム共有、またはデータベース ファイルとログのイメージが作成されます。ディスクのクラッシュやフラッドなど、障害回復の目的でバックアップを作成できます。一般的に、バックアップは次のバックアップが作成されるまで保存されます。